【不都合な真実シリーズ、第4弾! やっぱりダムがダメな理由】
だいたい5分でわかる、(ダムを造りたい側にとって)不都合な真実シリーズ第4弾は、気候危機時代下のダムが孕むリスク(=やっぱりダムがダメな理由)、です。
そもそも、ダムによる治水とはどんな限界を孕んでいるでしょうか。
ダムより上流に降った雨にしか対応できない、ダムが想定する雨量しか対応できない、雨が降る場所が異なったり想定を超えたりすると緊急放流や流下能力の阻害が生じる、等々があります。
限界はリスクの裏返しでもあります。ダムがあれば川が流れる障害物になるがゆえに流下能力は下がってその周辺は溢れやすくなるし、ゲートを開けて放流するとしてもダム堤が高いほどに位置エネルギーによって破壊力の強い流れが生じます。
ダム下流は怖いし、直下もダムサイト周辺もめちゃくちゃ怖い。2020年7月にはこの事実を、瀬戸石ダムによって中流域が実体験させられた面もありました※①
そして、万が一の場合には、凄まじい洪水流によって破堤しかねない※②、という、もう不可逆極まりないリスクも、気候危機時代のダムは孕んでいます。
今回の動画では、球磨川流域でダムがどんなリスクを孕んでいることを明示したかを、紹介しています。
この点については、国も県も、何度申入れをしても、全く取り合おうとしません。
こちらがどんな調査をしたのかを根拠資料を含めて示しているのに、科学的な検証も論理的な議論もしないままダムに傾倒している国交省と熊本県を見ていると、ダムってカルト宗教なのかな…?とも思えてきます。
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※①実体験させられたにもかかわらず、瀬戸石ダムの問題は一切検証されていません。今に至るまで。この点については、別の動画で解説しようと、現在作成中です。
※②そもそもコンクリートは寿命があるため、1960年代に建設ピークを迎えた日本の各地のダムは、老朽化しています(竣工年代別の統計は、日本ダム協会のダム便覧から確認することができます)。コンクリートの寿命については『コンクリートが危ない』(小林一輔、1999、岩波新書)などが社会的背景なども丁寧に触れているので、お勧め。くわえて、温暖化時代の豪雨は支流という支流や沢という沢を破壊してもともと荒らされている山であるがゆえに、凄まじい土石流木を生むことが、球磨川を含む各地の豪雨災害の現場の状況から窺えます。