【5/13、衆議院決算行政監視委員会で豪雨災害とダム建設をめぐる質疑】
3月末に球磨川流域豪雨災害と川辺川ダム建設をめぐる問題について、公共事業チェックとグリーンインフラを求める議連の方々が、現地視察に赴いて下さいました。その方々が、国会の委員会で、豪雨災害の実態把握を求める被災者の声を代弁し、国交大臣を追及してくださっています。
本日5/13は、山崎誠衆議員(立憲民主)が決算行政監視委員会 第4分科会で、豪雨災害の検証の不備について質問してくださいました。
具体的には、
・球磨川・川辺川の合流点に架かるくまがわ鉄道第四橋梁のダム化と決壊が洪水に与えた影響に関する国交省の把握+人吉大橋危機管理型水位計の当日の状況
・山田川や万江川のバックウォーター説が妥当と言える具体的根拠
・球磨川流域の豪雨地帯(=中流域)の現状を無視して川辺川ダムが効果を発揮すると措定することの妥当性
・河川整備計画策定に際し、適切な市民参加がなされたか(=住民の知る機会・伝える機会・真摯な検討結果を知らされる機会を十分に確保されたか)、
を要求したり質したりしてくださいました。回答者は、斎藤国交大臣と水資源国土保全局長でした。
質疑を聞きながら、国交大臣も局長もつくづくすごいなと思わされました。
というのも、現在公開されている情報を吟味した上で現実と乖離しているがゆえに市民調査をした成果を突きつけて「齟齬がある」と突きつけられているのに、公開情報を繰り返し、挙句の果てには「学識者に示している」「有識者の委員会、あらゆる方面の方に集まってもらった専門家委員会で、これまで得られたいろいろなデータやまた数値計算、地域の状況など見ながら総合的に勘案しての結論」「私も熊本県、球磨川流域を訪問し、沿線市町村のすべての首長の方と懇談し、ご意見をお聞きしている」などと回答。責任を学識者/有識者に押し付けることで正当化し、首長の声を聞けば流域住民の声を聞いたことになる、と措定していたのです。
いやいや、責任押し付けるより前に、あなた方の認識がどのような具体的な事実に基づいているのか、その科学的妥当性を含めて示しなさいよ(=国が公開している情報が現場の状況と違うがゆえに正当性・妥当性を具体的な現場の状況含めて明示せよ)、というのが山崎議員の質問の趣旨でした。
それを、有識者に示しているから、といって逃げまくり。
ごく少数ですが、プロセスに携わった学者の中には、懸念を表面する方もおられました。それを不問にして「学識者に示している(ドヤっ)」って…、自分の言葉でまともにその正当性を示すことすらできずに政策を進められては、たまったもんじゃありません。
第四橋梁問題については、以前の投稿でも取り上げています。関心を持ってくださる方は、「手渡す会」FBを「第四橋梁」で検索するか、
こちらの動画をどうぞ。